6月29日に、ahamoがワンナンバーサービスへの対応を発表、同オプションサービスの提供を開始しました。
「知る人ぞ知る」というようなサービスなので、恩恵を受ける人はそれほど多くはないと思います。しかし、キャリアのサブブランドであるahamoの強さを誇示する一件ではないかと感じています。
そこで、話題のワンナンバーサービスの紹介と、それを提供するahamoの強みについて解説します。
ワンナンバーサービスって?
ワンナンバーサービスとは、一つの電話番号をスマホとウェアラブル端末など複数端末で共有して使うオプションサービスで、NTTドコモ本家では2017年から提供していました。
auでは「ナンバーシェア」、ソフトバンクでは「Apple Watch モバイル通信サービス」との名で同様のサービスを提供しています。
ワンナンバーサービスを使い、例えばスマホとスマートウォッチで同じ電話番号を共有したとすると、スマホを家に置いたままスマートウォッチで電話を発着信したり、データ通信を行ったりすることができます。
データ通信だけならばセルラー対応スマートウォッチで専用のデータ回線を契約して使うという手もあるのですが、メイン回線の電話を受けるという芸当はワンナンバーサービスでしかできません。
当時はややニッチなサービスでしたが、最近ではウェアラブル端末の普及、特にApple Watchの存在により需要が増え、格安SIMでのワンナンバーサービス提供が待ち望まれていました。
具体的に何がうれしいの?
ウェアラブル端末で着信できたりデータ通信できたとして、どんなメリットがあるでしょうか?
Apple Watchをはじめとしたスマートウォッチは、各メーカーともフィットネス機能を強化しています。最近ではGPS機能付きスマートウォッチがどんどん安価になっており、ウォーキングやランニングに活用する方も増えています。
そのようなスポーツに活用する時、当然のようにスマホを置いてウェアラブル端末のみで行いたいという需要が発生します。走るときにポケット内でスマホが揺れるのは結構不快なものです。とはいえ、電話やLINEなどが受けられないのではそれもまた問題です。
そこでワンナンバーサービスの出番です。ウェアラブル端末を身につけておけば電話も受けることができますし、Apple Watchなどでは定型のテキストメッセージを返すこともできます。
これは想像以上に快適なことで、格安SIMでの提供がなかったからキャリア回線から離れられなかったという方もいるほどです。
また、対応スマートウォッチならば音楽サブスクサービスのストリーミング再生もスマホ無しで行えます。スマートウォッチとbluetoothイヤホンをペアリングしておけば、スマホの代わりにスマートウォッチで音楽をストリーミング再生できるわけです。
手元で音楽を操作できる点がスマートウォッチと親和性が高く、これもまた一度活用すると手放せなくなってしまう便利な機能です。
ワンナンバーサービスの料金
ahamoのワンナンバーサービスですが、NTTドコモと同じく端末の登録に550円、サービス利用料が月額550円となっています。
データ通信量や通話料・かけ放題などは親回線の契約に従います。
ahamoは格安SIMの中ではデータ容量も多いですし、ワンナンバーサービスによる共有を有効活用できる回線と言えるでしょう。
ちなみに、auのナンバーシェア、ソフトバンクのApple Watchモバイル通信サービスはどちらも月額385円です。ドコモ/ahamoより安いですが、Apple Watch専用のサービスとなっています。
また、二社のサブブランド(UQ mobile・ワイモバイル等)ではまだ提供していません。
ワンナンバーサービスのこれからとahamoの強み
ワンナンバーサービスの今後
ワンナンバーサービスは今後さらに重要度を高めていくと思われます。
ウェアラブル端末は現在でもスマートウォッチの利用者が多く、一部の新しもの好きやマニアが使うものという段階を過ぎて普及期となっています。
その上、スピーカー内蔵サングラスや健康管理用の指輪型デバイス、そして今後期待されるAR(拡張現実)グラスなど、まだまだウェアラブル端末市場は盛り上がりそうな材料がたくさんあります。
それらを活用するインフラとして、ワンナンバーサービスはより重要度を高めていくと考えられます。
ahamoの強み
そして、ワンナンバーサービスを格安SIMとして初めて提供するahamoの強みも実感せざるを得ません。
ワンナンバーサービスの実現は技術的制約により、今のところはキャリアのサブブランド以外の実現が難しいという格安SIM経営側の声があります。
そしてキャリアのサブブランドでも、au・ソフトバンクではまだ提供できていない中で、いち早くサービス提供を行うahamo。
今後新しいサービスが生まれたときも、ahamoなら積極的にサポートしてくれる、そんな期待を抱かせてくれますね。
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