契約してすぐ使い始めることができ、手軽で便利なeSIM。未来を感じるサービスですが、物理的なSIMカードがないだけに、他の端末とeSIMを入れ替えたりするときの取り回しについて不安を感じる方もいると思います。
実際にeSIMで機種変更や差し替えをするにはそのつど再発行を行う必要があり、物理SIMカードの差し替えに比べると手間なのは間違いありません。eSIMのデメリットの一つではあります。
しかし、格安SIMによって再発行の手間・手順は異なりますし、再発行手数料の有無も異なります。そこで、現在eSIMを提供する格安SIMについて、再発行の具体的な手順を調べてみました。
契約を考えている回線のeSIM再発行が簡単にできるかどうか、当記事で確認してみてください。
eSIMのインストールについて
以下のいずれの回線も、eSIMの再発行手続きが完了した後のインストール作業はほぼ同じです。
プロファイルダウンロード用のQRコードを読み込むことでeSIMにプロファイルが書き込まれ、実際に回線が使用可能となります。
そのため、インストール作業の手順については割愛します。
iPhoneでの実際のインストール手順については、過去のeSIMレビュー記事に掲載してありますのでご覧ください。
ahamo
・再発行の手順:やや簡単
・再発行手数料:なし
・再発行時の本人確認:不要
・再発行までにかかる時間:1時間程度
・公式サイトの説明:
① ahamoの公式サイトもしくはahamoアプリでログインし、「その他の手続き」→「eSIM発行・再発行のお手続き」を選びます。
②「今回発行するeSIMの利用機種」画面になります。
ここで、ahamoのeSIMを使ったことがない端末を選ぶには、端末のEIDを入力し登録する必要があります。EIDの調べ方や入力の仕方は上記の公式サイトの説明をご覧ください。一度登録したことがある端末は手続き中に表示されるため選ぶだけでOKです。
③ 入力内容を確認して確定すると申し込み完了となり、プロファイルダウンロード用のメールが届くのを待ちます。
手順としてはEIDの登録さえできれば他に面倒なことはありません。手続きが完了してからメールが来るまでにかかる時間は1時間程度のようです。
ワイモバイル・LINEMO
・再発行の手順:非常に簡単
・再発行手数料:なし
・再発行時の本人確認:不要(eSIM回線経由の場合)
・再発行までにかかる時間:数分〜
・公式サイトの説明
ワイモバイル:
LINEMO:
ソフトバンク系列の2回線はどちらも同じような手順で、非常に簡単に再発行ができます。
上記の公式サイトの説明にeSIM再発行メニューへ直通のリンクが張ってあるため、そこから操作すると数ステップで再発行が完了します。
① ワイモバイルの場合は上記公式リンクを開いて「再発行手続き」ボタンを、LINEMOの場合は上記リンク→My Menu(eSIM再発行)のお手続き方法→My Menuへのリンクを押します。
② どちらでもeSIM再発行手続きのページへ飛ぶため、下までスクロールして申込するボタンを押します。
③ 通知先の選択や内容確認のチェックボックスにチェックを行い、申込ボタンを押せば完了で、メール到着待ちとなります。
再発行元のeSIM回線からの申込みならば本人確認は不要ですが、eSIMのプロファイルを先に削除してしまった・eSIMをインストールしたスマホを紛失したなど、元回線から申込みできない場合は本人確認が必要です。
本人確認無しの場合、メールはほぼ数分で来るようです。素晴らしいですね。
UQ mobile
・再発行の手順:やや簡単
・再発行手数料:無料(オンライン申込みの場合)/2,200円(店頭での場合)
・再発行時の本人確認:不要
・公式サイトの説明:
・注意:eSIM回線以外からオンライン申込み不可
① 上記のリンクの中にある「お手続きはこちら」リンクからMy UQ mobileにログインします。
② 再発行したいeSIMの電話番号を選択し、申し込みます。「申込番号」が表示されるため、忘れずにメモします。
③ 「オンライン回線切替のお手続き」より申込番号を入力し、回線切り替えを行います。
UQ mobileは注意が必要な点があります。それは、すでに使用中のeSIM回線からMy UQ mobileへログインしないと手続きができないという点です。
ですので、手続き前にeSIMプロファイルの削除やインストール済みのスマホを初期化してしまったりすると、UQ mobileの店頭へ持ち込むしか方法がなくなってしまいます。
店頭での手続きには2,200円がかかりますので、必ずeSIMを削除したりスマホ初期化をする前に手続きを行ってください。
povo
・再発行の手順:簡単
・再発行手数料:なし
・再発行時の本人確認:必要
・再発行までにかかる時間:4〜5時間
・公式サイトの説明:
① povoアプリを開きます(ログインしていない場合はログインする)。
② 左上の顔マークをタップするとプロフィールメニューが表示されるので、契約管理を選びます。
③ 下の方に「その他」→「SIMの再発行・交換」があるのでタップします。
通常はその後アプリから本人確認を行いeSIM再発行待ちとなっていたのですが、2022年7月18日現在、上記の公式サイトの説明にあるとおりアプリからのeSIM再発行受付を停止しています。
メンテナンスと書かれていますが1ヶ月ほど受付停止状態ですので、おそらくしばらくはサポート経由で申請することになるでしょう。
③の手順からサポートのフォーム入力画面に飛べるため、そこから申請を行います。
筆者はアプリから手続きを行えた6月にeSIM再発行を行いましたが、
・「SIM交換リクエストを受け付けました」メール到着
・5分後に「本人確認書類を受け付けました」メール到着
・4時間後に「SIM再発行のご案内」メール到着
という流れでした。
IIJmio
・再発行の手順:非常に簡単
・再発行手数料:220円
・再発行時の本人確認:不要
・再発行までにかかる時間:10分程度
・公式サイトの説明:
① 上記のリンクより「ギガプランでeSIMをご契約のお客さま」のリンクをたどると、ログイン後にSIMプロファイル再発行のページへ直接飛びます。
② 再発行したいeSIMの番号にチェックを入れ、次へボタンを押します。
③ 申込内容やSIMカード発行手数料などが表示されますので、確認の上で「お申し込み」ボタンを押せば完了です。
手順自体は非常に簡単で、手続きは2ページ分画面送りをすれば完了します。手続き完了から再発行までも10分程度と早く、今回取り上げた格安SIMの中では最も再発行が楽でした。
ただし再発行手数料が220円かかりますので、日常的にeSIMを入れ替えながら使うには向かない点だけ注意が必要です。
まとめ
同じeSIM再発行でも、その手順や注意点にはかなり差があることがわかりました。
特にUQ mobileは元のeSIM回線に接続できないと店舗に持ち込むしかない点は注意が必要で、急にスマホが使用不能になったりすることを考えると、UQ mobileのeSIM運用には難があると言わざるを得ません。
一方でワイモバイル・LINEMO・IIJmioはほとんど手間がかからず、取り回しが非常に楽なことは大きなメリットと言えるでしょう。
eSIM回線サービスを選ぶときは、eSIMの取り回しについても考慮して選ぶことをお勧めします。
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