楽天モバイルが料金改定によって従来の無料枠を廃止し、多くのユーザーが他社に流れた話はまだ記憶に新しいところです。
料金改定後しばらく移行期間が設けられていましたが、2022年8月31日をもって無料枠は完全終了、9月1日〜10月31日まではそれまでの無料相当分をポイントバック、以降は新料金プランへ完全移行という流れになります。
そこで今、改めて楽天モバイルから格安SIMへの乗り換えについて考えてみましょう。
楽天モバイル料金改定のおさらい
楽天モバイルの料金プランは、2022年6月31日までは「Rakuten UN-LIMIT VI」でしたが、7月1日からは「Rakuten UN-LIMIT VII」に変更になりました。
どちらも多段階料金プランで内容もほぼ同じですが、「1GBまで無料・1GB〜3GBまで1,078円」だったのが「3GBまで一律1,078円」に変更されました。
つまり1GBまでの無料枠が廃止されたので、楽天モバイルの最大のメリットがなくなったとしてユーザー離れや他社への流出に繋がりました。
楽天旧プランの強みと乗り換え先
単に維持費が無料だったから契約してたという方も少なからずいると思いますが、楽天モバイルの旧プランにはモバイル回線として明確な強みがありました。
そこで、楽天モバイル旧プランの強みを一つずつ列挙するとともに、その代替となる格安SIMのプランについて考えてみましょう。
小容量なら安く（無料で）使える
ご存じの通り、楽天モバイル一番の目玉はデータ消費量が1GBまでなら月額料金が無料という点です。
逆に言うと、無料枠が廃止されたことで流出が進んでいるということでもあります。
さて、完全無料で回線維持されては採算が取れないというのはもっともですが、現行の料金設定（3GBまで1,078円）ならばより安い格安SIMもあります。
・IIJmio 2ギガプラン
月額850円
小容量プランのコスパがいい格安SIMと言えばIIJmio。最小プランは2ギガと容量は他社より少し多いながら料金は最安級で、楽天モバイルとも料金だけでなく質でも争える内容になっています。
音声通話eSIMの提供もこれから始まりますし、機能面で劣るところはもはやありません。
ちなみに、4ギガプランに容量を倍増しても月額990円と、コストパフォーマンスは4ギガプランの方がさらに上回ります。
3GBまで1,078円の楽天モバイルと比べてもまだ安いですから、ある程度の容量が必要ならば4ギガプランの方をお勧めします。
音声通話が使い放題
楽天モバイルが公式で提供している通話アプリ「Rakuten Link」があります。
このアプリから通話すると、有料オプションなどの契約なしに音声通話が無料で使い放題となります。
これは現行プランでも変わっていませんが、旧プランではデータ通信を使わなければ維持費が無料だったことも合わせ、通話専用SIMとしての需要も大きいものでした。
実際のところ、格安SIMで通話し放題というのは中々難しい条件なのですが、通話時間などを妥協すればいくつか選択肢はあります。
・OCN モバイル one 500MB/月コース
無料通話10分/月、月額550円
毎月病院の予約等で少しだけ通話を使う、という方はOCN モバイル oneの500MB/月コースが維持費も安くお勧めです。
基本プランに10分/月の無料通話が付帯しているため、この範囲で済むならばオプションは不要です。
また、無料通話分超過後の通話料も10円/30秒と安いため、多少多めに通話をしてしまっても安心です。
・HISモバイル 自由自在290プラン（1GB）＋5分かけ放題
5分以内の通話が何回でも無料、月額790〜1,050円
有料のかけ放題オプションを追加し現行の楽天モバイルより安くあげるには、おそらく唯一の選択肢となるであろうHISモバイルの自由自在290プラン。
1GB契約でデータ消費量を100MB以内に抑えた月のみ790円（290円＋かけ放題500円）となる点は注意が必要ですが、うまく使えば格安の通話専用SIMとして代替に足る存在となるでしょう。
大容量データ使い放題
楽天モバイルは旧プランでも現プランでも20GB以上使った月は一律3,278円となっており、このため実質的な使い放題プランとしてテザリングやPC用回線としても使われていました。
大容量も格安SIMがあまり得意な分野ではありませんが、最近ではマイネオが制限付きの使い放題プランを打ち出し話題になっています。
・マイネオ マイそくプレミアム
通信速度3Mbpsで使い放題、月額2,200円
データ使い放題のマイそくシリーズ最上位のマイそくプレミアムです。
速度制限付き・平日昼12〜13時は極端な速度制限がかかる（実質的に使用不能）という制限こそありますが、使い放題プランとしては比較的安価です。
速度さえ間に合うならば楽天モバイルからの乗り換えにも使えます。
なお、通信速度が1.5Mbpsのマイそくスタンダードは月額990円と一気に安くなります。
通信速度が半分でも問題なければスタンダードの方がコストパフォーマンスは高いでしょう。
今こそ格安SIMへ乗り換えよう
改めて楽天モバイルの特徴にスポットライトを当ててみると、今もなお総合力では強みがあることがわかります。
ですが、最近の格安SIMの進歩はめざましく、現在なら楽天モバイルに勝るとも劣らないサービスを提供する格安SIMもたくさんあります。
楽天モバイルからの乗り換え先がまだ決まっていないという方、本記事を参考にして乗り換えについて改めて考えてみてはいかがでしょうか。
article